岐阜県関市にある「まるまる山」は、標高135mと低山ながら美しい景色が楽しめる里山です。関市街地と長良川を見下ろし、周囲の山々を一望できる絶景ポイントとして知られています。登山道は整備されており、初心者や子連れでも安全に歩けるコースです。春はツツジが咲き誇り、秋は紅葉が彩るなど四季折々の自然も魅力です。この記事では、まるまる山のアクセスや登山ルート、見どころから周辺観光、宿泊情報まで詳しく解説します。
まるまる山の概要と魅力
まるまる山は岐阜県関市下有知地区に位置する低い里山で、山王山(153m)や松尾山(140m)と並んで三山連なりを形成しています。標高135mと低いため山頂までは登りやすく、小さなお子様や登山ビギナーでも挑戦しやすい山です。山頂からは関市街地と長良川を見下ろす大パノラマが楽しめ、市街地からもよく目立つ丸みを帯びた山容が「まるまる」という名の由来と伝えられています。実際、地元では「〇〇山」など俗称で呼ばれてきましたが、正式には「まるまる山」と称され、2017年に登山道整備が完了しています。市の公式案内でも標高135mと紹介され、初心者向けの周回コースとして親しまれています。
また、歴史的にも興味深い山です。三山の中でも山王山には江戸時代(1845年)に地域の人々が設置した四国八十八ヶ所巡りの石仏88体が鎮座しています。まるまる山を含む縦走路はこうした石仏を巡りながら進むコースとして知られ、まるで巡礼気分でハイキングが楽しめます。山頂付近にはハイカー向けのベンチや展望の案内板も設置され、ゆったり休憩できます。このように、まるまる山は低山ながらアクセスの良さと絶景、多彩な自然が融合した魅力ある山です。
三山連なりの位置関係
まるまる山は隣接する山王山と松尾山と共に、関市下有知地区の里山連峰を構成しています。東端の山王山から西へ順に山王山(153m)→まるまる山(135m)→松尾山(140m)の順に連なり、それぞれ縦走可能な周回コースになっています。山王山には当初88体の石仏が設置され、後に篤志で道標やストーンアート(かぐや姫石彫)が整備されるなど、地元住民やボランティアによる登山道整備が行われてきました。このため三山縦走コースは案内板や遊歩道が整い、尾根筋から長良川や市街地を見渡せる里山散策として広く知られるようになりました。
まるまる山の地形と自然
まるまる山の山体は丸みを帯びた丘状で、山頂は開けているため360度に近い視界が得られます。頂上付近には切り株に座れるベンチなどがあり、谷をはさむ北側には長良川流域が広がります。山肌は樫やツツジ、イロハカエデが多く生い茂り、春のツツジやモミジの紅葉が彩りを添えます。冬季でも積雪は少なく、秋から春先にかけては晴れた日なら遠く伊吹山や恵那山も遠望できます。地層は固い堆積岩(チャート類)が主体で岩場も見られますが、全体的には尾根伝いの緩やかな上り下りが多いため、初心者でも安心して歩ける地形です。
まるまる山へのアクセス方法

まるまる山登山の拠点となるのは、関市下有知の「しもうち登山口」です。公共交通機関で訪れる場合、長良川鉄道が便利です。岐阜駅から長良川鉄道に乗車し、関役所前駅で下車します。駅からはタクシーか徒歩で約30分、道路標識に従ってしもうち地区まで向かうと登山口に着きます。やや距離がありますので、複数名ならタクシー利用が安心です。バスは本数が少ないため事前に時刻表を確認しておきましょう。
車で行く場合は、東海北陸自動車道の美濃ICまたは郡上八幡ICから国道156号線を北上し、関市街地方向へ進みます。下有知交差点のひとつ手前(杉ヶ洞交差点)を右折し、しもうち地区に入ると登山口駐車場があります。登山口付近には約10台分の無料駐車スペースが整備されています。国道156沿いドラックスクロール付近の店舗に間借りする形で駐車場があり、カーナビでは「しもうちふれあいセンター」などと検索すると近くに案内があります。
公共交通機関でのアクセス
長良川鉄道はワンマンで運行しています。関役所前駅からの最終バスは早めの時間に終了するので、帰路は電車の時刻に余裕を持つかタクシー利用を検討してください。タクシーの配車が心配な場合は、関市観光案内所でバスやタクシーの情報を確認しておくと安心です。秋は紅葉シーズンで特に混雑するため、早朝の出発をおすすめします。
車でのアクセスと駐車場
車の場合、岐阜市方面からは国道156号線を北上し、下有知椙ヶ洞交差点から北へ曲がります。道は細い山間部になりますので運転には注意してください。しもうち登山口駐車場は無料で、狭い道沿いにありますが、地元の方たちが案内板を設置してくれているので迷いにくいです。満車の場合は、集落内の小さなスペースに誘導されることもあるのでルールを守って駐車しましょう。
登山口のポイント
しもうち登山口には案内板とポスト型の地図が設置されています。ここから山王山を経由して縦走ルートに入るのが基本コースで、案内板に沿って進むと迷うことはありません。整備された遊歩道にはロープや橋も配置されており、小学生でも無理なく歩ける道幅です。登り始めに八十八ヶ所の仏さま(十三仏)が並んでいる石段がありますが、そこから本格的な山道となるため、無理のないペースで登りましょう。
まるまる山の登山ルート
まるまる山を訪れるハイカーの多くは、山王山・まるまる山・松尾山を一巡する周回コースを楽しみます。しもうち登山口から山王山へ向かい、そのまま尾根伝いにまるまる山、松尾山と順に歩いていき、最後は鵜飼勘商志像付近から下るルートです。道標で「山王山・松尾山コース(関デジスタ コースF)」と案内が出ており、初めての方でも順路が分かりやすく整備されています。平坦な尾根歩きと緩やかな登降を織り交ぜたコースで、全行程は往復約6~7km、歩行時間はゆっくり歩いて約2時間程度です。
途中、山王山の頂上付近や長良川展望地ではベンチ休憩ポイントがあります。特に山王山には四国八十八ヶ所を模した石仏巡りルートがあり、お遍路になった気分で歩くのも楽しみの一つです。まるまる山から松尾山へは平坦な道ですが、眺望を重視して稜線沿いにコースが設定されており、山頂付近から北側に抜けると開けた長良川沿いの景色が広がります。帰りは松尾山の展望台から小瀬遊歩道を経由してしもうち登山口に戻ります。
しもうち登山口コース
しもうち登山口からスタートすると、いきなり整備された石段と仏像のあるルートになります。参道的な登りを進むと、まず山王山の頂上(153m)に到達します。ここから緩やかに下っていくと分岐があり、左へ進むとまるまる山、右へ行くとそのまま松尾山方面へ向かいます。まるまる山(135m)は山王山から分岐してすぐの場所にありますが、実際には山王山の山頂付近と続いているような地形です。道は分かりやすく、山王山から10分程度でピークに達しベンチが置かれています。
周回ルート
おすすめは周回ルートで、山王山→まるまる山→松尾山と巡り、再びしもうち方面へ下る方法です。山王山山頂以降は尾根道が続き、まるまる山~松尾山の三つの山頂を次々に踏むことができます。それぞれの山頂には木々が間引かれ展望が開けており、歩くごとに異なる景色が楽しめます。松尾山からは急なザレ斜面を避けて緩い小道が付けられ、鵜飼屋敷前の遊歩道へとつながります。全行程で見るとゆったりめのハイキングコースで、難易度は低いです。所要時間は写真撮影や休憩を含めて2時間程度と見ておくとよいでしょう。
所要時間と難易度
標高差は約100m程度と低く、登り始めの石段が急に感じるものの、その他は緩急が少ない登山道です。一般的な健脚者なら往復1~1.5時間ほどですが、展望や石仏めぐりを楽しみながら歩く場合は2時間前後見ておいた方がゆったりできます。ルート上は整備が行き届き道迷いの心配はほとんどありませんし、小学生でも無理なく登れます。ロープが張られた箇所や階段もあり安全対策もされているため、家族連れや登山初心者にもおすすめのコースです。
まるまる山の見どころ
まるまる山と周辺の里山コースには、魅力的な見どころが点在しています。まず何と言っても頂上からの眺望が素晴らしく、関市街地から長良川の流れ、遠く方角には伊吹山や御嶽山などの山並みも望めます。特に夕暮れ時には、長良川沿いの眺望台から川面が夕日に染まり絶景になります。山頂ベンチでゆったり景色を眺めたり、記念撮影をしたりするのがおすすめです。
自然に目を向けると、春は山王山から松尾山にかけてツツジの群生地があります。登山道の案内板にはツツジの説明もあり、3~4月に訪れると美しい花のトンネルを歩けます。夏は木陰の登山道で涼しく、アブラゼミや鳥のさえずりが響きます。秋は境界にもみじが色づき、赤や黄のコントラストが楽しめます。日常の喧騒を忘れさせてくれる森林浴に最適で、街中のすぐ近くなのに豊かな自然が味わえる点が魅力です。例年、登山道は管理が行き届いておりゴミも少ないため、清潔な環境でハイキングができます。
山頂からの眺望
山頂は視界が開けており、座って休めるベンチが設置されています。北側には長良川の青い水面、関市の市街地が広がり、その奥には白山や能郷白山などの山々が遠望できます。南側には治水公園が見え、東側にはこれから向かう松尾山の森林が連なります。好天の日には四季を通じて遠くの山並みまで見渡せ、まるまる山山頂は展望台のように景色が良いことで知られています。
散策路と石仏めぐり
登山道沿いには先述の石仏巡りの他、かぐや姫をモチーフにしたストーンアートが点在しています。特に山王山の「かぐや姫の小径」には小さな像が多数置かれ、大人も子どもも楽しめる遊び心が散りばめられています。立派な石段や橋もあり、さまざまなスポットが次々と現れるので歩き飽きません。石仏群は1845年の建立で村人の名前が刻まれており、歴史を感じさせる見どころです。ガイド看板も充実しており、植物や遺構、道標がほどよく配置されているので、自然観察や史跡探しも同時に楽しめます。
季節ごとの自然風景
まるまる山一帯は四季折々の移り変わりが魅力です。春は新緑と共にツツジや野花が開花し、フレッシュな空気に包まれます。7月の初夏にはヤマザクラの実なども見られ、自然観察が楽しい時期です。秋の紅葉シーズン(10月下旬~11月上旬)は、登山道が赤やオレンジに染まり、特に傾斜の緩やかな尾根道では山並みとのコントラストが見事です。冬季でも雪が少なく、晴天の日は展望が冴えるので晴れた日は防寒して登るのもおすすめです。特に12月初旬までは積雪ない日が多く、冬枯れの明るい景色が楽しめます。
まるまる山周辺の観光スポット
まるまる山登山後に立ち寄りたい周辺観光スポットも案内します。関市自体は刃物の町として有名で、関鍛冶伝承館では刀鍛冶の歴史や実演見学ができます。また市内には玉椿(たまゆり)という老舗和菓子店や、名物の「つるむらさきうどん」を提供する郷土料理店があり、登山後の腹ごしらえに最適です。関市役所のある中心部にはスーパー銭湯や飲食店も多く、利便性が高いエリアです。
登山口周辺の長良川沿いには、小瀬遊歩道と呼ばれる川沿いの遊歩道があります。ここは鵜飼の船着場近くまで続き、川岸の遊歩道から河川敷が一望できる散策路です。同じく長良川沿いにある関市総合運動公園は広い芝生があり、春には桜が咲く花見スポットとして親しまれています。観光で少し足を延ばせば、美濃市の「うだつの上がる町並み」や古い街並みが残る郡上八幡町も車で1時間ほど。旅程に余裕があれば日本三大川の一つ・長良川流域の観光名所にも訪れてみると面白いでしょう。
関市内の観光名所
関市内には、刀匠の技術を体感できる展示施設「関鍛冶伝承館」や、関の刃物ブランドを扱うショップが点在しています。刃物の町らしい資料館や無料鍛冶体験コーナーもあるので、大人から子どもまで楽しめます。また、ひそかな人気として関市の利き酒ができる酒蔵や地元食材を使ったレストランもあります。関市は古くから刃物・美濃和紙・美濃焼など伝統工芸が盛んなので、工房見学やお土産探しもおすすめです。
長良川と自然散策
まるまる山近くの長良川は清流として有名で、川沿いには桜や桐が植えられた遊歩道があります。4月には桜のトンネルが楽しめるほか、夏は川風で涼める涼しい散策コースです。遊歩道の終点近くには、関宿(せきしゅく)という旧本陣跡や歴史資料館もあり、かつての宿場町の風情を偲べます。市街地からは亜熱帯魚館や遊園地が見える長良川うかいミュージアムもあり、時間があれば立ち寄りたい観光スポットです。
近隣の温泉と歴史
関市近郊には武芸川温泉という日帰り温泉施設があります。山中に涼しげな露天風呂や食事処が整っており、登山後の汗を流すのに便利です。車で30分ほどの距離には、郡上市の下呂村温泉味とパノラマが評判の温泉もあります。また歴史的には美濃国として知られた地域で、板取川温泉や白鳥温泉の宿も点在しますので、山行のついでに奥美濃の名湯を巡るドライブも楽しめるでしょう。
まるまる山の宿泊・グルメ情報
関市周辺にはビジネスホテルや旅館が点在しており、登山口近くにはこじんまりとした温泉宿もあります。例えば関市武芸川地区にある「武芸川温泉」は日帰り湯だけでなく宿泊も可能で、広々とした岩風呂と地元食材を使った料理が評判です。市内中心部ではビジネスホテルや民宿が手頃な価格で利用でき、長良川や市街が一望できる部屋もあります。岐阜市や美濃市方面にも温泉旅館が多く、車移動に慣れている方は近隣地域の宿泊施設も選択肢に入ります。
グルメ面では、関市は郷土料理が充実しています。麺料理「つるむらさきうどん」は武芸川地区の名物で、豊かな緑の麺が特徴です。そのほか、郡上地鶏や朴葉味噌焼きなど、飛騨・美濃の山里料理を提供する店が数軒あります。関市内にはそば屋や定食屋も多く、塩や醤油で味付けしたシンプルな「焼き鮎」など地元ならではのメニューもあります。登山口そばでは地元食材の定食や蕎麦がおいしい小さな食堂もあるので、下山後の食事に立ち寄ってみてください。
宿泊施設
まるまる山から車で30分以内には、ゆったりくつろげる旅館やホテルがあります。関市中心部にはビジネスホテルのほかに里山の風情を残す「いずみ荘」など創作料理が自慢の宿泊施設もあります。車でさらに足を伸ばせば、郡上市や美濃市にも温泉街が点在しています。冬季には郡上八幡や高鷲のスキー場併設宿に泊まって関市を観光するプランも可能です。
温泉・立ち寄り湯
関市内では武芸川温泉が人気です。登山口から近い武芸川地区にあり、岩風呂やサウナが揃っています。美濃市側に移動すると板取川温泉やモネの池近くの温泉もあり、こちらは移動時間をかける価値があります。東海北陸道で移動すれば牧歌の里の天然温泉や下呂温泉方面もアクセス可能です。登山で汗をかいた後は温泉で疲れを癒し、地元の特産品を使った料理でエネルギー補給しましょう。
関市の郷土料理
関市周辺では、味噌や野菜や鶏肉を使った郷土料理が楽しめます。前述のつるむらさきうどんのほか、けいちゃん焼き(鶏ちゃん)や鮎料理といった川魚メニューも名物です。酒蔵が近いので地元の日本酒や飛騨牛の料理、朴葉みそ焼き定食なども充実しています。小さな飲食店でも郡上味噌を使った田舎定食が味わえるので、山でお腹を空かせたら味噌田楽やそばと一緒に地元の味覚を満喫しましょう。
まとめ
まるまる山は低山ながら絶景が楽しめ、アクセスしやすい関市の人気スポットです。山王山・まるまる山・松尾山の三山縦走コースは整備状況が良く、安全に景色を満喫できるため、ファミリーや初心者に最適です。頂上から望む長良川や周囲の山景色は見応え十分で、四季折々の自然美が魅力になります。登山後は周辺の温泉や郷土料理でゆったりとくつろぎ、関市内の歴史や伝統工芸にも触れることで旅の楽しみが広がります。最新の情報をもとに、ぜひまるまる山で豊かな自然と癒しの一日をお過ごしください。
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